失恋をきっかけに上京を決した北本だったが、\r\n●校時代の片思いをいまだに引きずってしまっていた。\r\n\r\n大好きだった先輩の影を追うように、お洒落も人との付き合いも\r\n努力した北本だったが……大学2年になった彼はそんな環境に疲れきっていた。\r\n\r\nそんなおり、図書室でいつも見かける文学少女とも言うべき\r\n本条鈴音に興味を惹かれていた。\r\n一人静かに本を読む姿につい目がいってしまっていた。\r\nそれに鈴音は歩くたびに……揺れる程、大きな胸をしていた。\r\n\r\n鈴音は夢の中にまで登場してきて……数年ぶりに夢精までしてしまった。\r\n\r\nある日、彼女が読んでいる本が気になった北本が覗きこむと―――。\r\nなんと鈴音が読んでいた本はヘアーカタログだった?\r\n\r\n「あっ?なんでもないの!これは違うの!」\r\n「ぷッ―――ははは!!真剣に何読んでるのかと思えばそれなの!?」\r\n\r\n気まずくなる二人。北本は苦し紛れに\r\n\r\n「こっ、これなんて本条さんに似合うと思うよ」と言ったのだった。\r\n\r\nそんなことがあった翌日、レポートの資料探しに図書室に行くと―――。\r\nそこには髪を切った本条鈴音の姿があった。\r\n\r\n「ほ、本条さんだったんだ。気が付かなかったよ」\r\n「うん。髪切ったから……」\r\n\r\nそうして二人の大学生活が始まった。